4月6日 せっかちな父

ブルーボネットは今が旬です。桜のように開花期間は短いです。

 

老犬君の事で父ってこういう人だったなぁと思い出しました。思えば、いつも家族の為に奔走する人でした。どんな時でも。ディズニーランドが大好きで良く連れて行ってもくれました。

8歳で両親を亡くした父は家族をとっても大事にし、時には行き過ぎ(子供達の門限はずっと午後4時とか)もありましたが、犬のお迎えなんか俺に頼むな〜って言いながら最後には来てくれていたんだと思います。

父はとてもセッカチで、待てない性格でした。

仕事の待ち合わせ場所には必ず1時間前には到着するように出掛けていきます。

途中でアクシデントがあったり事故などで遅れるのは絶対に嫌だと。大事な時ほど、早め早めに出掛けますが、行き先でドトールなど喫茶店に入って打ち合わせの事を考えたり、リラックスした状態で会えるようにしていたのだそうです。

どうして私にそれができないんでしょう。いつも出かけようとすると間際に忘れ物やしていなかった事を思い出して時間を取られてギリギリになります。

若かりし頃の老犬君

 

海水浴には日の出過ぎから午前8時前には着いて、お昼ごろには帰る〜、皆んながやってくる頃には帰る準備をします。パーキングや海の家が混んで嫌だから。いつももう少し居たいって海に逃げて出てこないように抵抗しましたけど。

家族で出かけるときは、父が起きると準備が早く(身支度と用意された朝食を食べて出かけるだけなので)さっさと出かける気になって、車でのお出かけならエンジンをかけてしまいます。近所迷惑なので家族は慌てます。

明日は何時に出発しよう、と決めて寝ても父が起きてしまうとそこが出発時間に変更されてしまうので、あ〜起きてきちゃったよ〜と慌てるのでした。

喉が渇いて氷を舐めてます。

 

私と弟が小さい時は母がこの状態に1人で対応していました。

朝早く起きて、朝ごはんを用意してお弁当を作り、洗濯をしながら子供達を起こします。子供達の準備ができたら父だけが朝ごはんを食べる状態にして父を起しに行きます。後片付けをして玄関に行くと、もう父は靴を履いて出掛けられる状態でした。

炊飯器にタイマーが付いてからは少し楽になりました。夜にセットしておけば起きる頃にご飯が炊けています。私達も大きくなり、それぞれで逆算して起きられるようにもなりましたし。

でも、失敗も数々。。。

大きな音を立ててしまって父を起してしまったり。とにかくコソコソ静かに行動します。

元々、寝ない人だったので、頑張って起きて下に降りていくと明け方の天気予報を見て一服している父を見つけてしまったり。これは恐怖!慌てて弟も叩き起して急がせます。私か弟が思いつく限りの話し掛けをして時間の引き延ばしを図ります。それも長くは続かない!

雑草のように毎年出てきます。

 

母がドアを閉め忘れて犬猫が父を起こしに行ってしまったり。お世話をするのは母なのに犬猫は父が大好き。

野良猫ノアが父の枕元へ行って、「起きて、起きて相手をして〜!ちょっと起きてよ。ねぇ、ねぇ、起きて遊んで。遊んでぇ〜」と起きるまでしつこく、すりすり起こします。

家族の用意ができてから父を起しに行けたのは数えるぐらいしかなかったと思います。でも、出かける時間だよーって起こせると大成功!嬉しかったです。

セッカチだったので父は66歳で亡くなりました。睡眠時間が短いと早く逝ってしまうのではないかと思います。睡眠は大事です。

老犬君は四十九日も待てない父が天国に連れて行ってしまったのでしょう。母と、頼む相手を間違えた〜と言って笑いましたが、老犬君を迷わせずに連れて行ってくれてありがとう。